センター大学 国際文化学科4年 上京田ちえ莉 <最終号 2022年5~6月>

はじめに

 日々の課題や帰国のためにやるべきことに追われながら過ごしているうちに、いつの間にか帰国の日を迎えていました。今回の留学体験レポートでは、期末試験の内容や、留学生活の私なりの総括を書きたいと思います。

友人とランチの写真

図 1 最後の授業の日に友達と外でランチを食べました。

期末試験について

 期末試験は、5月12日~18日にかけて行われました。1科目3時間で、通常の授業時間よりも長いので、教科ごとに曜日と時間が割り当てられ、普段の授業とは違う時間割りで行われます。
 私が履修した5科目のうち、オーケストラの授業以外のすべての科目で、テストやプレゼンテーションがあったので、準備がとても大変でした。

図書館の写真
図 2 テスト期間中は遅くまで図書館が開いているので便利です。
かき氷の写真
図 3 テスト期間中にリフレッシュするために、かき氷が配られました。

THR133 Foundations of Drama & Theater-Ⅰ
 最終課題は、自分が選んだ現代版の演劇の台本を読んで、古典のものと比べて分析して、1200語から1800語で書くというものでした。この課題が割り当てられて、本を買ったのが4月の頭くらいだったのですが、台本を読むのに時間がかかってしまい、レポートを書き始めたのが、5月に入ってからでした。台本をすべて読み終わった後も、何を書いたらいいかわからず、教授に相談しました。2日くらいかけて、自分の劇に関連した論文が見つかり、それに基づいて、自分の意見を書きました。

メモの写真
図 5 エッセイの組み立てのメモ

EDU226 Technology and Education
 最終課題は、これまでに習ったこと(教育的テクノロジーや概念について)まとめてプレゼンテーションするという内容でした。私は、この授業を通して、日本の教育現場でのテクノロジーについての考え方がアメリカに比べて遅れていると感じていたので、それについて日本の現状と、授業を通して学んだ日本が取り入れるべき概念について、プレゼンテーションしました。
 この授業を履修したことで、人前で英語でプレゼンテーションすることの恐怖感が薄れました。最初は、自分の言いたいことを伝えるだけで精一杯でしたが、プレゼンテーション中にアイコンタクトがとれるようになり、効果的なポーズの取り方がわかるようになりました。さらに、アメリカの学生の優れたプレゼンテーションを見て、自分もそれを真似したことで、留学前よりもプレゼンテーション能力が上がったと思います。

MUS225 Diction for Singers
 最終試験は、今まで習ったことの総復習のようなものでした。1週間前から、教科書を見直し、大切なところをまとめたりしました。しかし、範囲がとても広かったので、日々の復習の大切さを感じました。(実は、当日の朝に、教科書や自分でまとめたものなどを見たことがテストに生かされたので、助かりました。)

留学で学んだこと

 留学中に学んだことはたくさんありますが、「積極性が大切である」ということです。自分から興味があることに挑戦していくこともそうですが、自分が困っていることは、自分から助けを求めなければいけないなと強く感じました。私自身、教育の授業のプレゼンテーションのとき、最初はどうやって情報を収集したらいいのか、どのようにまとめたらいいのかわかりませんでした。そこで、オフィスアワーを利用して教授と話をしたり、留学生の生活を支援してくださるアドバイザーの方に相談して、プレゼンテーションの練習をしていただいたりする中で、自分なりのプレゼンのやり方のコツをつかんで、少しずつ英語でのプレゼンテーションがうまくできるようになりました。

留学中大変だったこと

最初の一か月くらいは、英語が瞬時に出てこなかった

マスクに関しての文化の違い
アメリカ人はマスクを"予防として"つける文化がないので、留学の後半は、マスクに関する規制がどんどん緩くなっていきました。日本では、予防のためにマスクをすることも多く、マスクを外して生活することに少し抵抗がありました。

アメリカの会話のスタイルに慣れることに時間がかかった(みんなの会話に入っていけなかった)
カフェテリアなどで展開されている友達同士の会話を理解するのに精一杯で、自分の意見を返せるようになるまでに時間がかかりました。

課題が多かった(予習・復習のバランスがうまく取れなかった)
予習に手いっぱいになってしまい、復習に時間を割くことができないことがありました。

テスト前の復習にどれくらい時間がかかるか計算ができなかった
英語でインプットして、英語でアウトプットするためにどれくらい時間がかかるのか計算ができず、計画を立てるのに苦労しました。また、計画を立ててもそれ通りにいかないことも多く、テスト前は深夜まで図書館などで勉強していました。

KFCの写真
図 6 友達とKFCに行きました。一番近くのお店は閉まってました。

終わりに

 留学期間中は、楽しいことよりも苦しいことの方が多かったですが、総括すると、自分の今後の人生に役立つ経験になったと思います。これからの人生で何か辛いことが起きたときにも、この経験を思い出して対処していけるような気がします。コロナウイルス感染症が世界的にも流行している中での留学は、家族、山口県立大学の先生方や職員の方々、センター大学の先生方や職員の方々の協力がなくては、実行することができなかったと思います。この場を借りてお礼申し上げます。本当にありがとうございました。